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コラム
 ■110度CSの現状■ 【2002年10月】

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スペース  当初、BSデジタル放送と同軌道位置に衛星が打ち上げられたことから、NHKがBSアナログ放送で集めた1500万件の視聴者を取り込める点で注目されていた110度CS放送は、2002年3月にサービスを開始した。しかし、サービス開始から7ヶ月が経過するが、110度CS放送の加入者数は、我々の期待とは裏腹に伸び悩みを見せている。一体110度CS市場では何が起こっているのであろうか。

 110度CS放送にはスカイパーフェクト・コミュニケーションズとプラット・ワンの2つのプラットフォームが存在する。日本テレビ、三菱商事、NTTグループ陣営のプラット・ワンは、巨人戦を目玉にしたコンテンツを配信することから、プロ野球シーズンの開幕に合わせて2002年3月に無料放送を開始。同年4月には有料サービスに踏み切った。一方、フジテレビ、伊藤忠商事、ソニー陣営のスカイパーフェクト・コミュニケーションズは、同プラットフォームを利用する委託放送事業者の中に双方向機能サービスの見通しが立たない事業者や、124度、128度CS放送であるSkyperfecTV!でサッカーワールドカップの全試合が無料放送されることを懸念した事業者が多く、本放送開始が2002年7月と一歩出遅れることになった。

 加入件数をプラットフォーム別に見てみると、先陣を切ったプラット・ワンは、2002年9月末で1.5万件。一方スカパーは同時期で2.1万件という結果であり、両プラットフォームの加入件数を合わせても3.1万件と「順調な滑り出し」とは100歩譲っても言えない状況である。しかし、視点を変えて見てみると、後発のスカパーの加入件数の方がプラット・ワンを抜いていることに気づく。この要因として考えられることは2つある。ひとつは、スカパーは以前から124・128度でCS放送のプラットフォームを提供しており、あらゆるメディアへのプロモーション活動も行ってきた。そのため視聴者の知名度も高く、加入件数に上手く結びついたという点である。もう1つは、BSデジタル/110度CS対応チューナーが市場に出回り始めた時期にサービスを開始したという点である。しかし、上記のような要因でスカパーが同市場の牽引役となったとしても、このままの状況では市場の拡大は難しいと言えよう。

 チューナーが高い(6〜8万円)、魅力的なコンテンツがない、視聴者の認知度がないなどいろいろと問題を抱えている110度CSであるが、市場が拡大しない最大の原因はBSデジタル放送の不振である。(2002年8月末、143万台)冒頭でも述べたとおり、そもそも110度CS放送というのは、「BSデジタル放送の視聴者を取り込める」という点で期待され各社が市場に参入した訳である。しかし、そのBSデジタル放送は、視聴者がお金を払ってまで(チューナーや内蔵テレビ)利用するメリットを見出せず、アナログ放送から上手くシフトしてこないために苦戦しているのである。こういった状況では、110度CS放送の加入者数が拡大しないのも当然である。

 現在、110度CSで提供されるサービスのほとんどは高機能とは呼べない。つまり、BSデジタル/110度CS共用のチューナーが発売されているとはいえ、BSデジタルは見たくないけど、110度CS放送だけ見たいをいう視聴者が居るとは考えにくい。また、2003年には地上波デジタル放送が三大広域圏で、2006年には全国で提供される予定である。地上波デジタルが開始されれば、視聴者は地上波デジタル放送に対応したチューナーを購入しなければならない。つまり、あと数年でデジタル放送が無料で楽しめるのに、魅力に欠けるコンテンツを有料で提供する110度CSに加入する視聴者は一体どのくらいいるのであろうか。

 ここまで110度CSの懸念材料ばかりを述べてきたわけだが、同市場にも明るい兆しが見え始めている。各家電メーカーは地上波デジタル放送開始時に、BSデジタル/110度CS対応のチューナー内蔵型テレビを投入する。また、高額というイメージが強かったプラズマテレビも低価格化が進み1インチ1万円の実現も近い。このような状況を踏まえると、やはり無料放送を基本としたBSデジタルが110度CSを牽引していく形が予想されるが、2003年が同市場を拡大させる1つのポイントとなるであろう。

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