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コラム
 ■一大プロジェクトが終わって■ 【2003年6月】

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スペース  ある米国のビジネスマンと企業情報システムの問題を話していて話が全く噛み合わず、暫くしてその原因が、双方が前提としている基幹システムのコンピュータの違いにあることが分かり、驚くと共に何だか妙に納得したことがある。私の方は日本の多くの大企業の実態を念頭にメインフレームベースの話をし、相手はUNIXやLinuxマシンを当然の前提としていたのである。

 調べてみると、サーバー全体に占めるメインフレームの割合は、わが国だけが驚くほど高い。これでは話が食い違う訳である。

 なぜこんなことになったのか。

 私は、日本企業のトップたちのコンピュータやITへの無理解とそれに起因する情報システム部への過度で一方的な依存、情報システム部幹部たちの不勉強、それに問題はあっても社員を切りにくい日本の経営風土の3点が、その原因だと思う。それらが相互に絡み合い、企業システムが世界では常識のオープン系に変わることを妨げてきたのである。

 話は変わるが、1、2年前に頻りに喧伝された“ブロードバンド”は今どうなってしまったのだろうか。

 アドバンスト・マネジメントの視点では、“ブロードバンド”の掛け声がいつの間にか尻すぼみになってしまったのは、ごく自然と思える。それは“ブロードバンド”を映像や音楽などのエンタテインメント・コンテンツが送信できる新しいパイプとして、つまり消費者向けだけを主眼に捉えた結果なのである。著作権や受信端末選択、また受け入れられる課金レベルなどを始め、この方向や領域には、現段階で解かれていない難問があまりに多過ぎるのだ。

 “ブロードバンド”を上記の方向で力説し振りかざしてきた人や企業の意に反し、“ブロードバンド”の本質は、それがインターネット・プロトコル、つまりIP網の上の広帯域であるということにある。それは音声とデータの双方を、1つのネットワークの上で走らせる。そのことは当然、音声通信をこれまでとは比較にならぬほど低コストで提供できることを意味する。それがIP電話である。要するに“ブロードバンド”がいち早く可能にするのは、明らかに企業内と企業間における音声・データの統合通信なのである。

 このコラムの初めの方で、日本の大企業のコンピュータシステムの旧態依然とした現状について触れた。そしてその責めを一義的に負うべきなのは現在のユーザー企業の情報システム部の幹部たちであることも指摘した。だがレガシーシステムを後生大事に守ってきた彼らは定年により、間もなく舞台から退場する。あるいはその時を待たず、欧米では既に常識となっている低コストのオープン系システムに知識と意欲のある若い世代への交代が始まる。わが国ではこうしたタイミングで、IP網の急浸透が猛烈に始まっているのである。

 それらは何を意味するか。

 ITインダストリーを見る視点変更の必要性を意味しているのだと思われる。

 その基底にあるのはIP網である。これが通信費の低コスト化という分かりやすさを武器にIP電話という形で巨大な電話市場を侵食し、伸び悩んでいるFTTHもこれを契機に電話を取り込んで急拡大してゆく可能性が一気に出てきた。

 そして一方では前記のエンタープライズシステムの変換が始まる。それは時期的に上記のIP網急浸透と重なるため、この2つの動きは1つの大きなモメンタムとして連動してゆこう。その大きな動きの中で、またその中の様々な個別動向を注意深く睨みながら、新たな収益モデル構築を目指した各プレイヤーの境界を越えた戦略行動が始まる。

 われわれが冬以来取り組んできた『2003年版最新ITインダストリーの全体像―60社の戦略分析』作成プロジェクトをようやく終えた今、スタッフ一同の胸には共通に上記のような思いが去来している。

 その成果の程は、ぜひともこのレポートを直接お手に取ってご覧いただきたいと思う。

 

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